みい助産師です。
妊娠中の生活について、ポイントをお伝えします。
妊娠中の体の変化
妊娠により女性に起こる体の変化と、お腹の中の赤ちゃんの成長についてご説明します。
お母さんの体の変化
妊娠をすると、女性には以下のような様々な体の変化が起こります。
体重
妊娠をすると、つわりによって体重に変化のある方がいます。
といっても、つわりの有無は、かなり個人差があります。
つわりの種類によっても、体重の増減がかわるので、それぞれの対処方法でうまくつわりの時期を乗り切りましょう。
妊娠経過に伴い、赤ちゃんの重さ・胎盤・羊水などの重さ分、体重は増えていきます。
また出産に向けて、子宮の増大、血液・組織液の増量、脂肪も増えていきます。
妊娠前の体重(BMIも考慮)により、体重の増加目安は変わります。
体重増加は、健康的な妊婦生活、出産に関わることなので、無理なく、工夫しながらコントロールしていきたいですね。
お腹のふくらみ
「妊婦さん=お腹のふくらみ」という印象を持っている方も多いかなと思います。
ある程度の妊娠週数になると、妊婦さんだとわかりやすい、お腹のふくらみのある体系に変化していきます。
ただ、元々の体系や、選ぶ服によっては、あまりお腹のふくらみが目立ちにくい場合もあります。
周囲が妊娠に気づかないと、サポートを受けることが難しいですよね。
妊娠経過を見ながら、周囲への報告や、マタニティマークの活用を検討していきましょう。
また、お腹のふくらみによって、妊娠線の予防ケアが気になる方もいらっしゃると思います。
別の記事にて、改めてご説明しますね。
※妊娠線予防のページへリンク。
肌の変化
妊娠中、敏感な肌質になったり、かゆみが出てくる方もいます。
薬の必要がある時は、妊婦健診で医師に伝え、妊娠中に使える薬を処方してもらいましょう。
また「色素沈着」と言って、お腹に縦線が出現したり、胸の色に変化がある方もいます。
顔のそばかすが増えることも。
肌質の変化は、妊娠中のホルモン増加が原因で、約9割の妊婦さんが実感すると言われています。
出産後には、徐々に戻っていく傾向がありますが、妊娠中は紫外線ケアを意識的に行いましょう。
お腹の中の赤ちゃんの成長
お腹の中の様子は、エコーでなければ、直接目で確認することはできません。
特に、体動やお腹のふくらみを感じるまでは、なかなか赤ちゃんの成長を実感しにくいかもしれません。
ですが、お腹の中の赤ちゃんは日々、目まぐるしいスピードで成長しています。
妊娠初期の赤ちゃんは、身体が約2cmで4gほどしかありませんが、数週間で数倍、数十倍に成長していきます。
妊娠12~15週には、耳の機能がほぼ完成するので、沢山お腹へ話しかけたくなりますね☆
妊娠月数による赤ちゃんの成長過程を知ると、より妊娠期を楽しめるかなと思います。
別ページで、お腹の赤ちゃんの成長過程を、ご説明していきますね。
※妊娠月齢のページへリンク。
妊娠中の食事
妊娠中は、食生活を見直すチャンスです。
健康的な妊婦生活や出産を迎えるため、食事のバランスを意識してみましょう
つわり中の食事
妊娠初期は、つわりでなかなか食事がとれず、体重が減ってしまう方もいらっしゃると思います。
つわりで体重が減ってしまっても、赤ちゃんの成長へ影響することはないので、安心して下さい。
食べられる時に、食べられるものを少しずつ、無理なく摂りましょう。
ですが、飲み物も全く取れない状況にまでなると、お母さん自身の体が心配です。
その際は、産科医師へ相談しましょう。
鉄分
妊娠中は貧血になりやすいので、鉄分を積極的に摂りましょう。
鉄分の吸収を高める、良質なたんぱく質・ビタミンCを一緒に摂ることも大事です。
おすすめ食材は、以下の通りです。
- 卵
- 肉類
- レバー
- 魚介類
- 大豆・大豆製品(豆腐、納豆など)
- 緑黄色野菜
- 果物
- 海藻
『鉄分にはレバー』という印象強いかもしれませんが、鉄分が含まれる食材は、他にもたくさんあります。
食べやすいものを、上手く組み合わせて摂取していきましょう。
葉酸
葉酸は、妊娠前から妊娠初期にかけて摂取を心掛けたい栄養素です。
赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」という疾患を発生するのを防ぐため、上記期間は特に葉酸の摂取が推奨されています。
葉酸が多く含まれるものは、以下の通りです。
- ほうれん草
- ブロッコリ―
- チンゲン菜
- 苺
- マンゴー
- 納豆
葉酸が添加された食品やサプリメントもありますが、とりすぎには注意しましょう。
食中毒に注意
妊娠中は、免疫機能が低下しています。
そのため、食中毒が原因の病気にも、かかりやすい状況と言えます。
特に、以下の食品は、厚生労働省HPで「妊娠中に避けた方がよい食べ物」として掲載されています。
- 加熱殺菌をしていないナチュラルチーズ
- 肉や魚のパテ
- 生ハム
- スモークサーモン
状況によっては、お腹の中の赤ちゃんへ影響することもあります。
日頃から、食品をよく洗う事や、加熱処理するなど、心がけましょう。
他には、塩分の摂り過ぎに注意したり、便秘予防に食物繊維を多めにとると良いでしょう。
妊娠・出産には健康と体力が大切になってきます。
妊娠中の体調や、お仕事・上の子の育児など、忙しい状況もあるかと思いますので、無理のない範囲内で少しずつ意識していきましょう。
妊娠中の運動
妊娠・出産には、体力も大事です。
ですが、気合を入れて新たにスポーツを始める必要はありません。
お天気の良い日に、お腹に話しかけながらゆっくりとお散歩したり、ウォーキングする感じで大丈夫です。
肩や足首をゆっくり回したり、ストレッチをするのもおすすめです。
身体を動かすことで、気持ちもリフレッシュできますよ。
※流産・早産傾向にある方は、安静が大事になりますので、医師に相談しましょう。
妊娠中の生活のポイント
妊娠中は、身体が大きく変化する時期で、体調も変動しやすいです。
また、出産を心待ちにする楽しみな気持ちと同時に、不安や心配な気持ちも併せ持ち、情緒も不安定になりやすい時期です。
今まで以上に、自分自身をいたわってあげて下さいね。
そして、旦那さんと色々な事をゆっくりと話し、気持ちや現状を共有しましょう。
40週という、お腹の中で赤ちゃんを育てる、かけがえのない時間です。
旦那さんと一緒に、ゆっくりとママ・パパになる準備をして行ってくださいね。
私も、こちらのサイトを通して、より穏やかな気持ちで皆さんがマタニティライフを過ごせるよう、お手伝いできたらと思っています。